距離感

いぬいぬさん。
ここでのホンダ。さんとのやり取り、非常に興味深く観察させてもらってます。それは、この議論の主題「距離感」ひとつ取ってみても、いぬいぬさんの立ち位置では「ポッシボーは遠い」となりホンダ。さんの立ち位置だと「ポッシボーは近すぎる存在」で、完全にズレてしまっているところが(もっとも、その解釈のズレも当事者間ではきちんと認識されておられるようだけれども)。

自分はいぬいぬさんと同じ立場かな。ポッシボー(AKBも)について外側から見た印象は、失礼かもしれないが、すごい狭い壷の中の世界だけでこそこそやってるなぁ…という排他的なイメージ。しきりに「ファンが増えない」と嘆いておられるのだけれど、現場はファンを集められない小さな会場ばかりで、そこに集まるファンのほとんどが(問題意識を持たれている方でさえ)、「○○ちゃん最強ヲタ」の競争率が上がるのを恐れてなのか、現場で配布されている情報を拡散させようとしない。それではファンが増えるわけないだろうな、と思う。「運営サイド自体にファンを増やす気がないから」と言われても納得してしまいそう。

どういうわけかSI☆NAポッシボーと比べられることがあるけれど、SI☆NAの情報はどんな小さな会場のイベントでもハロプロ公式サイトからテキスト形式でWeb発信され、ファンサイト経由でも拡散されるので、興味を持てばいつでも現場デビューできるし、現場も新規を排除するような空気ではない。現段階ではSI☆NAポッシボーレベルに追いつくのも相当に時間がかかりそうだけれど、ハピスタなど東京の現場が増えてくれば、ある時点で一気に爆発する…かもしれない。ハローの情報はモー娘。からエッグメン・SI☆NAまでメジャーマイナー問わず、手段の合法・非合法を問わず(苦笑)あらゆるパスで拡散していくのに(その量は、多すぎて大事な情報を見落としてしまいそうなほど)、NGP!はその恩恵をあえて拒否してしまっているのが最大の違いか。情報が流通しない=界隈で話題にされることがない、その状態では興味を持つヲタは限られるだろう。

あと、この話題の派生で「℃-uteはなぜ成功したのか」という議論が起こりそうな流れになっているけれど…理由はいくつかあるだろうけど、そのうちのひとつだけ。℃-uteはそのユニット名をもらうはるか前から鈴木愛理村上愛の二人の先兵がシャッフルユニットなどで歌唱の核になってキッズファン以外にも存在をアピールしていたのが、後々の人気爆発の地力になったというのはきっとあると思う。ポッシボーには先兵はいたかな… 先兵を作るとか、名前と顔を覚えてもらう前に早々に切り離されてしまった感が強いかなぁ。

以下、ちょっと話がそれてしまうかもしれないけれど昔話を。
「現場にしか情報がない」ということでは、もうずいぶん昔の出来事になるけれど、稲葉貴子さんの古巣でおなじみのOPD(大阪パフォーマンスドール)のデビュー直後を思い出してしまった。当時のOPDは、うめだ花月シアター等での定期公演のないときは(グリコの看板でおなじみの)戎橋やなんばのロケット広場*1など、大阪のあちこちで「ゲリラライブ」活動を行っていたのだけれど、ゲリラなだけに「どこでやるか」がわからない状態。ゲリラライブの終了後にメンバーから告げられる「次の出現場所のヒント」だけが手がかりで、それを聞き逃した者はもうOPDの追っかけを継続できないという、脱落者続出の過酷なレースだった。ほんと、これからファンを増やそうという時期になんであんな無茶なことやってたんだろうな、と未だに思うけれど。
当時はWindows95すら世に出ていなかったので、伝言ダイヤルサービスとかポケベルとかを駆使した現場仲間とのやり取りだけがすべてだった。TPDの派生系なだけにOPDにもミニコミという草の根活動はあったけれど(笑)、さすがに「明日の現場の情報」をすぐに拡散できるようなインフラではなかったから。
そんなOPDは、大阪IMPホールで単独公演を行った時点が最大動員で、「いつか隣の大阪城ホールでやるで!」という気合の入ったMCトークは結局実現せずに終わってしまった。

OPDとは活動エリアも時代背景もまったく異なるので直接比べることなんて無意味だけれども、果たして、ポッシボーはどうなるんだろう、どうしたいんだろう。NGP!で大阪に来るときに機会があれば*2、2年ぶりに生ポッシボー体験して判断してみたい。

*1:現在ロケット撤去工事がされているようで残念

*2:SI☆NAとスケジュールが被らず、なおかつチケットが取れたら