娘。舞台としては初の大阪公演。遠征とか余計な負担なしで、仕事終わりの娯楽として観に行けるってホンマに楽でいいです。
外部の演者さんが辰巳琢郎氏だけっていうのはどうなんだろう、またいつものように内輪だけで盛り上がる舞台かぁっていう前評判だったけど、大人数が必要な内容でもないし、そもそも主役は娘。ってことになってるわけなんで、大御所は辰巳氏ひとりで十分でした。いや、すごいものを見せていただきました。
客層は…辰巳氏目当ての方からいつもの方々まで。そしてやっぱり女性が多い。はっきりした傾向として女性客(女ヲタも含めて)が多いというのが出てきてます。舞台のテーマそのものがnon・no世代の女性向きでもあるんですが。自分の隣が女性三連番で後ろも女性でした。で、「良かった、こんなに感動するとは思わなかった」って何度もツイート…つぶやいてるのが聴こえてくる。アフタートークショーでは男ヲタが軒並み草食系に擬態してる中でのえりり〜んコール。知らないうちに現場の状況はどんどん変わっていってます。
舞台で印象に残ったところは…道重さゆみの役どころ。メンバー8人の中で一番濃いキャラをもらってました。というか普段演じてるさゆみの「宇宙一かわいい」小悪魔キャラそのもの。キャラ立ちするっていうのは正にこういうことを言うんですね。脚本家さんもイメージしやすかったんでしょう、「はぁ、私のこと知らないの?」なんて、今のさゆにこそピッタリハマる台詞です。舞台の中心であるセレクトショップへの来客という設定なので出番は少なくなってしまうんですが、それだけで判断してはいけない。ストーリー上重要で、非常にオイシイ役をもらってたと思います。
メインキャストの高橋愛も素晴らしかったです。過去のミュージカルで積み重ねてきたものを今回も発揮してくれてました。いじわるな言い方をすれば「ソツ無くこなした」ってことになるのかもしれないですが、演出家に「当然これくらいのことはできますよね?」って要求されるだけのモノをもってて、ちゃんと要求に応えるっていうのはやっぱりすごいと思います。
アフタートークショーの司会は亀井絵里。他に、辰巳琢郎・高橋愛・新垣里沙・田中れいな・ジュンジュン。普通はアフタートークでは直前の舞台の話題から入るのが当然だと思うんですが、いきなり「大阪でやりたいこと」という世間話を振ってしまい、辰巳氏も「頭の切り替えができない」と失笑。時節柄、ワールドカップの日本戦を観たかどうかという話題にもなりましたが、各者各様ですね。舞台に備えて睡眠優先(というか多分サッカー自体に興味がないんでしょう)という高橋、2秒だけ見た(それは見たとは言わないでしょ)田中、ついつい目が覚めてしまい途中から最後までどっぷり見てしまった新垣、当然爆睡・移動中の新幹線でも爆睡の亀…。まぁ、国民的行事なんだから見ないといけないでしょって統制されてる状態よりは健全だと思います。
あとは…脚本の内容について。舞台の中心である長谷川ココ(高橋愛)がチーフを務めるセレクトショップの周りに大型の派手なショップができて客がごっそり取られてしまって「これからどうすれば」…っていうシチュエーションはどこかで聞いたことのある話なんですけど、そこまで裏読みされることも狙ってたんでしょうか。(笑)
それと、舞台を見たからこそ改めて指摘するんですが…新曲の土方ツナギ衣装、やっぱり舞台とは関係ないですよね? どこがFASHIONABLEなんだって突っ込まれてもしょうがないレベルですよね? この衣装で「MUSIC JAPAN」のアイドル対決で斬られに行けるという神経がほんまに謎です。あ、最後舞台と全然関係ないところに着地してしまいましたすいません。
問題は、なぜかまださらにチケットが手元にあること(激苦笑)。小人さんが勝手に申し込んでしまったなの… 京都も行きたいしマリーのレコ発も見たいというのに。一体ヲレはどうすれば‥。